怪獣になったゲイ
」のレビュー

怪獣になったゲイ

ミナモトカズキ

心の柔らかい部分が抉られたようです。留意

ネタバレ
2022年5月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ です。表紙に漠然とした重苦しさを感じつつも、奇抜な怪物に惹かれて購入。笑いは一切なく真剣な話でした。自らの性的指向に悩み、自分ではない何者かになりたいと望んだ青年の話です。本人が意識をしようがしまいが、周囲の言動で意識せざるを得なくなる様子が描かれていました。意図的な悪意よりも、無意識が主人公を傷つける様子に心が痛みました。
悪意がないから悪くない、では到底済まされないこともあると改めて感じました。言動にはよくよく留意していきたいと感じさせる話です。
真剣な内容で苦しいため、星で評価しづらいですが、忘れがたい話です。読み終えて、人の悩みを聞いた後のような気分です。
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