どうしようもない僕の運命の恋
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どうしようもない僕の運命の恋

未散ソノオ

おまダメに出てくる幾とミトの運命の恋

ネタバレ
2022年5月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ うおーん(泣) あ〜、もうね数千冊BL読んでてもあーこういう瞬間のために読んでたんだってわかる宝物のような作品ってのがあって、ソノオ先生のこの作品はまさにこれ!派手ではない表紙や絵だけど、もうじんわりと傷んだ心に沁みる沁みる。
「おまえでダメならもうダメだ」→番外編「ぼくらの時間 」→「どうしようもない僕の運命の恋」の発行順で読みました。「おまダメ」にかなりの頻度で登場する、バーのモヒカン店員幾さんの運命の恋のお話。洒落た会話が飛び交うおまダメに比べるとシリアス基調です。作品内時系列だとおまダメの2年くらい前ですね。ティッシュのように女性を食い散らかして捨て、ヒモ生活を送るどうしようもなかった幾さん、13歳の時に全てから逃げ続けておまダメの八雲から紹介された短期バイトからも逃げようとした時に、具合の悪そうな曰くありげな黒長髪の男性が逃げたいといい、ホテル会場から逃げるのを手伝ってお礼に絵をもらう。その男性がおまダメにも登場した実在する幾さんの恋人で画家のミト。どうしてこのふたりがお互いに手をとって明るい光のある方向へ自由に歩き出せて共に過ごすようになったのかが描かれます。おまダメでは幾のポエムと茶化されてましたが、幾の真摯で心から溢れる言葉がミトを救ったのも良くわかる、そしてミトだけでなくミトふたごの弟や弟子も、幾の周りの人間が幾の存在によって全て明るくなっていくのをみるのも心温まります。
あーいいもの読んだ〜描いてくださってありがとうございます!同人誌もたくさん描かれる作者さんなので、この続きやこの単行本で描ききれなかったお話がこれから語られるのも期待してます!
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