僕らの色彩
」のレビュー

僕らの色彩

田亀源五郎

妻側の立場…

ネタバレ
2022年5月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ マスターのゲイを隠し続ける人生は辛いものだったのでしょうが、それを知らず人生を共にして子どもまで産んでくれた妻とろくに話し合いもせず出奔するのは…。
マスターの妻への仕打ちをもう少し批判的に描いてあれば「酷い事もしたけどマスターも苦しんでいたんだ」という悲喜交々を感じるのですが、彼女は悪役的なポジションで特にフォローも無かったので
「40年も同性愛を隠されていた上にろくに話し合いもしてないのに夫が家から飛び出して居なくなった女性側」の人生への寄り添いの無さが気になってしまいました。
「ゲイの苦しみ」の物語であって、苦しめられた周りの人には焦点を当ててないんだと言われればそれまでですが、マスターの自分の残酷さに無自覚な感じが引っ掛かってすっきりしませんでした。
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