私を喰べたい、ひとでなし
」のレビュー

私を喰べたい、ひとでなし

苗川采

仄暗い海の底から

ネタバレ
2022年5月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 妖怪(異形)×百合はあまり珍しくない組み合わせだと思いますが、その中でもダントツで好きな作品です。深海のように不気味で不穏な展開と、太陽のように明るい日常シーンのバランスが絶妙で、読んでいて非常に楽しいです。短いながらも文学のように彩色表現が巧みなので、モノクロのはずですが、カラーで読んでいるかのようです。また、要所要所に挟まれる海の演出に、作者様の強いこだわりとセンスの高さを感じます!個人的に1番好きなのは、3巻の比名子と美胡の背景が深海(闇)と地上(光)で分かれて、美胡が比名子の手を引く演出です。これからも続きを楽しみにしております。
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