花椿秘恋唄~100年先まで
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花椿秘恋唄~100年先まで

梨花チマキ

切ない

ネタバレ
2022年5月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 美しい浮世絵を描くのが夢である入墨彫師の桐生と売れっ子陰間でいつか恋人と添い遂げるのが夢の白鷺。江戸時代はまだ結核は死の病ですから、桐生の夢を叶えさせるため、自分の病は隠し、わざと突き放して「ずっと見守っている」と言いおいて、自分の最期を覚悟している白鷺の気持ちが切な過ぎます。
時代は流れて⋯現代、桐生の生まれ変わり(であろう)の桐谷は医者に、白鷺の生まれ変わりは売れっ子モデルになっていて、一緒に暮らし、桐谷が海外ボランティアに行くという時には、自分も行くと。「片時も離れないで2人で幸せになろう」は白鷺も言いたかったセリフだったでしょうね。
江戸時代の桐生と現代の桐谷がそれぞれ見る夢がリンクしていてタイトルにつながります。すごく良かった、けど、白鷺の最期と白鷺を失ってからの桐生が堪らなく切ないです。
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