このレビューはネタバレを含みます▼
『カントリーダイアリー春から夏へ』の続編。都会から田舎に越して来た元大学教員の胡桃沢淳之介さんと、胡桃沢さんの家を修理してくれて地元民との橋渡しをしてくれる宇佐義市くんのスローライフ秋〜冬編です。初めての秋を迎えた胡桃沢さんは製材所で薪作りを教わります。スパァンと割る宇佐くんのカッコ良いこと、教わる胡桃沢さんの可愛いこと、揺れるコスモスを背景にみんなでするピクニックランチとお昼寝も気持ち良さげです。秋がもたらす収穫は畑のカボチャやお米だけでなく、柿やアケビ、クルミ、栗など山の実りもあるのですが、それらを動物達と分け合うという発想の、豊かさ故の謙虚さが凄いと思いました。風邪をひいた胡桃沢さんが、宇佐くんの台所をしている気配にほっとして深い眠りに落ちてゆくシーンから二人の心の距離の近さが伝わってきます。胡桃沢さんの家も完成し、お披露目会では宇佐くんの腕前とセンスの良さが楽しめます。雪も降り積もった本格的な冬には、宇佐くんの狙っていた蔵が希望通りの作業場となり、義市くん淳さんと呼び合う姿に大満足のハッピーエンドを迎えます。キスもエロも無いほんわかした二人と豊かな自然に癒されて下さい。