このレビューはネタバレを含みます▼
草魔法って何?という軽い興味から手に取りましたが、文句無く面白かったです。5歳の魔力判定で、世の中で価値が無いとされている「草魔法」を授かった侯爵家の令嬢は、家の期待を裏切ったと罵られ、両親や弟から虐げられます。誰からも愛されず、蔑まれて、最後は裏切られて獄死した後、なぜか判定直後の5歳に巻き戻り、そこから人生をやり直していくヒロイン…という展開はよくあるパターンですが。。前世では全く接点のなかった辺境伯である祖父を頼り、彼の地で家族を得て、愛されることを知り、強くなっていく過程は、今までの悶々とした気分を吹き飛ばしてくれる程爽快でした。「自分より弱い人は、(結婚)相手になりません!」と国王一家に啖呵を切ったヒロインは、実に男前です!途中の挿絵で登場したおじい様の辺境伯、めちゃくちゃカッコ良かったです。小説の中の「常に最前線にいるため超現実主義者で、恐ろしく強くて、迫力があって、万事ゴーイングマイウェイ」な彼が、完璧に表現されていると思います!