臆病な騎士に捧げる思い出の花
」のレビュー

臆病な騎士に捧げる思い出の花

逢矢沙希/増田メグミ

クソヒーロー

ネタバレ
2022年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 序盤から「このヒロインにはもったいない!結ばれて欲しくない!」と思いながら読み、それは最後まで続きました。
ヒーローの事を悪くいえば「可愛い何ものにも代えがたい妹のような宝物があったけど、それはそれ。こっぴどく振られた初恋の痛手を癒やす為に、色々とつまんでたけど、大きく育ったヒロインを見て、これなら妻に最適だわと、結婚を決めた」って感じでしょうか。
後から「君の事が好きだった」と、どれだけ言われても、作中のヒロインが言った言葉通り「貴方は狡い」の一言に尽きます。
ヒーローSideの言い分には可哀想と思われる節はあるけど、それはヒロインからすれば知ったこっちゃない話。
それを子供だったヒロインに八つ当たりするとは、愚の骨頂。
ヒロインが令嬢達に目の前で苛められててもニコニコとしてそれを受け入れ、初恋の女にもハッキリとしないのには、携帯を床に叩き付けたくなりました。
この男、これからもそれをやるつもりか?
最後あたりで、キスが多過ぎるとヒロインに怒られるけど、それもこれまでの彼女としてきたのかと思うと気分が悪い。
本筋は本当に面白いですが、ヒロイン1人が健気に頑張り、ヒーローはグジグジとして何も動かないという愚かさには、最後までハッピーエンドを喜べませんでした。
私がヒロインなら「元カノが棚ぼた的にやって来ましたよ。どうぞお幸せに。このクズ男」と、三行半を突き付けてやります(笑)
あとイラストが内容から考えたら、子供っぽ過ぎるかな。
もう少しアダルトな絵柄の方が良かったかと。
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