みどりのとまり木
」のレビュー

みどりのとまり木

手島ちあ

漫画として、大きく残念なところが

2022年5月19日
無料1巻までのレビューです。
主人公が本当にいい子なのと、色々抱え込みすぎて誰かに甘えたくなる気持ちも、ふと出会った大人の男性に惹かれる気持ちもとてもよくわかるし、丁寧な描かれ方はとで瑞々しい…のですが。

最近の少女漫画ってこうなんですかね?それとも相手が大人の男性だからなのか、それとも単に作者がそういう方なのか?
手作りのお菓子をまず「食べれますか?」を確認してから渡すところとか、友達への接し方とかにも「そういうの」をすごく気にしてるなぁ…と思わせるところがいくつかありました。
別に悪いことではないし、リアルなら大切だと思うんですが、作者がそれに「縛られてる」というか…、そもそも主人公がそういう設定なだけに、漫画でたびたび出てくると少し窮屈に感じました。せっかくのキラキラ感が薄くなるというか、漫画であまりその辺りをリアルに寄せすぎると不粋というか。逆にリアリティが増すと感じる人もいるかもしれませんが。

一番残念だったのは主人公の相手に対する素直な気持ちを「気持ち悪い」と表現していたところ。少女漫画ってそもそもどんなテーマでも、その時期ならではの純粋な気持ちを描くものだ思うのに、しかもこれは恋愛ものだから1番大事なところなのに、主人公自身に「気持ち悪い」と言わせてしまうのは、ものすごく大きな矛盾ではないですか?担当さんとか誰も引っかからなかったのかな。
単純にジェネレーションギャップなのかもしれませんが、少なくともこれまで読んだ少女漫画ではなかったひと言です。「何言ってんの私」とか「よくばりになってく」とか「こんなに自分勝手だったかな」みたいなのはありましたが。
「気持ち悪い」は残念すぎるチョイスで、私はそこで盛り上がりかけてた気持ちをポッキリ折られてしまいました…。
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