悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
天壱/鈴ノ助
このレビューはネタバレを含みます▼
コミカライズが面白かったので、先が見たいと思ってラノベ版、更に先があるならとなろう版を読みました。
結果、騎士団長の話のあたりくらいが面白いピークでした。
最初は運命が変わってよかったねと感動していたものの、数が増えると同じようなおかわりはいらないです。
プライドが悪役だった場合に起こる悲劇と、プライドに心酔する理由を他キャラ視点で説明するエピソード、最初は良かったけど、そこまで掘り下げる必要ある?というくらい脇キャラまであります。
各話のだいたいの流れが、主要キャラの大事な人が窮地に陥る→プライドが無茶をして助ける→プライドが何か心に刺さる事を言う→崇拝者が増える、というパターンの繰り返しです。
話が進む毎に崇拝者がどんどん増え、一度出たキャラは退場せず後の話でも活躍するので話が広がる一方。
恋愛パートも逆ハーレム化して皆顔を赤くしているのに、プライドにその自覚がなく相手も誰になるかはっきりしないので、いつまでこの茶番が続くのだろうというイライラが募るばかり。対象外になってもそのまま無自覚に距離感が近いので、全キャラ股がけする乙女ゲームのヒロイン化が止まらない。
現代のイベントやら料理やらお買い物やら、時々挟まれる男たちを萌えさせるエピソードも、長すぎる話を更に長引かせるだけでいいかげんにしてほしいとしか思えなくなりました。
身分が高いのに、前世でお馴染みの料理を作るテンプレが本当にうんざり。家庭料理つくる王族…
最初は行動力があって賢いと思っていたプライドの性格も、トラブルに突っ込んでいく無謀な王位継承者という印象に変わりました。
民のために尽くしたいタイトルだけど、民=プライドの近くにいる個人に降りかかるトラブルを解決するのが主なので、国民が救われた感じは全くありません。
物語を追っていっても、話の最終目標がわかりません。途中で読むのをやめました。
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