悪役令嬢の中の人
」のレビュー

悪役令嬢の中の人

まきぶろ/白梅ナズナ/紫真依

小説は地の文ばかりすぎて退屈、漫画は良い

2022年5月25日
まず原作となる小説について。

基本的には主人公の一人称なのですが、ほぼ地の文(会話以外の説明)だけで進みます。

時折キャラクターの台詞はありますが、やりとりをするのではなく、片方がこのようなことを喋った、という表現が多いです。

小説を読み慣れている方であれば読むの自体は苦ではないですが、世界観や状況説明などが地の文だけで進んでいくのは、小説作品として非常に退屈です。

地の文が多い作家さんは他にもいらっしゃいますが、この作品は情景を表現するようなことはほぼなく、シナリオとしての説明ばかりです。こうするのでこうなります、という説明ばかり続きます。


それに対してコミカライズは非常にうまく会話が追加されていますね。

小説では地の文で「○○を救った」と説明で終わっていたところを、漫画ではキャラ同士が喋ったり動くシーンがあって情景を説明してくれます。

良いキャラクターの肉付けをしたなぁと思いました。



そんなわけで、特にコミカライズのほうから来た方には小説はオススメできません。
会話やキャラクターを肉付けする前の、プロット(細かめ)を読みたいのであればいいと思います。
コミカライズ版は普通におススメです。
いいねしたユーザ17人
レビューをシェアしよう!