このレビューはネタバレを含みます▼
いつか巡り会って…と、強い想いをもつ清はその約束を果たすために矢代の記憶に潜んでいた。そんなことは司波も当の矢代も知らない。でも、巡り巡って出会った2人は一緒に居ることができたわけです。それぞれが辛い、哀しい気持ちを抱えていた。愛する者が失われるかもしれないという恐怖。それに対面した時に、救いたいという一心で間違った選択をしてしまった。後悔したとしても。ラストは作者様が後書きに書いたように賛否あるのかもしれません。でも、作者様がいたからこそ、生まれた作品。作者様が良しとするラストでいいと思うのです。読者の顔色を見て欲しくない。わたしはこのラストが大好きです。物語の始まりと同じ。
優しい雨が世界を包むんです。