復讐婚
」のレビュー

復讐婚

山野辺りり/ウエハラ蜂

不憫だけど

ネタバレ
2022年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 物語の3分の2は哀しくて切なくて、泣きながら読み進めました。愛しさを抱いている人に「穢れている、汚れている」等、ずっと心を傷つけられ蔑まれ悲しすぎて…。愛情と憎しみは同じタイトロープ上にあって、バランスを崩せばどちらにも傾く。ヒーローはヒロインの初恋と愛を絶妙にコントロールしてヒーローの腕の中に堕ちる様に仕向けている。でもそう仕向ける根底にあるものはヒロインに向けた愛だけにややこしく、読み手の感情が乱高下する。ヒーローはイケメンで策士でドSで非情なのに愛情深い。深すぎて互いが溺れそうになるこんな愛の形がふたりにとってピッタリとはまって。ふたりさえ良ければ良いと思う反面、最後まで重く切なく苦しいのは何故なのか。積極的に応援出来にくいけれど完全否定も出来なくて。愛の成就は本当に様々なのだと改めて思う。
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