きみはともだち【電子限定描き下ろし付き】
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きみはともだち【電子限定描き下ろし付き】

那梧なゆた

なゆた先生、好き~❤️

ネタバレ
2022年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きななゆた先生の新刊は、なんと極道系。とは言っても、組の跡目問題に絡ませた恋模様なので、血なまぐさいことはありませんし、素敵男子にキュンと出来るのでご安心を!
ヤクザの家に生まれ育った隆成は、普通の家庭に憧れて跡目を継ぐことを嫌がっていたところ、祖父であり組長からある条件を出されて…
祖父の条件に加え、別の跡目候補の登場で、今まで感じなかった隆成の中に芽生える初めての感情にニマニマしました。子供の頃からずっと一緒にいる隆成のお付き役の綾乃に対するモヤモヤは、明らかな嫉妬で可愛いんですよね。素直になれずに、拗ねてる様は子供みたい。いつも一緒にいることが当たり前で、離れることなんて考えもしなかった隆成のその感情は、親愛の情なのか、それとも恋心か…
盛り上がるぞぉ~と期待も高まるわけですよ。
ですが…
綾乃が好きな気持ちを打ち明けたあと、隆成の気持ちがはっきりとは見えないんです。綾乃の気持ちを受け入れてはいるものの、隆成の心が今一つ曖昧なんです。ん?このまま行くのか?
結局、隆成自身が自分の気持ちがはっきりわからないままで、関係を進展させて行ったので、な~んかもひとつ物足りない気がしました。両思いには間違いないんですけど、ちょっともったいない気がしました。
ただ、跡目を継ぐ隆成についていき、一緒に一生を背負う覚悟で墨を入れた綾乃がめちゃめちゃカッコ良かったですし、綾乃だけに背負わせなかった隆成の男気もカッコ良かったです。書き下ろしの二人は、25歳の大人のイケメンになっていて、綾乃の攻め様具合が良かったです。

組の中で起きたクスリの売買の問題や、隆成の教育係?の吉田さんの存在が面白かったです。

別件ではありますが…
先日、なゆた先生から『春懸けて、鶯。』の続編中止の発表があり、とても驚きました。担当編集者との齟齬が生じたため、これ以上の進行は無理と苦渋の決断をされたようです。とてもお心を痛めていらっしゃる中での、ファンへの謝罪はとても胸が痛みました。なゆた先生の心身の健康が何よりも大事ですから、また元気になられて作品を生み出せるように心から願っています。陰ながら、精一杯応援させて頂きたいと思います。
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