真綿の檻【マイクロ】
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真綿の檻【マイクロ】

尾崎衣良

気持ちがわかる

ネタバレ
2022年6月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 広告で見て続きを読みたくなり購入しました。
専業主婦でも兼業主婦でも、毎日の掃除・洗濯・ご飯作りなんて大変なもの。誰かに手伝って欲しい!と思うのも当たり前なんです。だからといって、母親はその不満を子供に当たるのは間違っています。亭主関白で何もしない父親、長男教な家庭に育ち身勝手な弟、そのくせ、怪我をして動けなくなったら娘である主人公を頼ろうなんて烏滸がまし過ぎだ、と感じてた矢先に主人公の夫の「俺のメシは?」なんて言葉が来たものだから、「は?こいつも亭主関白??」なんて思ったら、実はその逆で妻思いの優しい夫だなんて驚きでした。義両親・義弟夫婦の前だけイヤな男を演じているだけで、それは妻を想う気持ちの表れなんて素敵です。
主人公も夫と過ごす家庭が1番の宝物になっているんですね。主人公が家族に吐いた言葉は、幼い頃から心に溜まったものが一気に出たのでしょうか。思いを言葉にしなければ、一生父母、弟に伝わらずにいたでしょうから。
唯一、弟のその後がどうなったのかが描かれていなかったのですが、まぁ、作者としてもどうでもいいヤツ、だったのかなと勝手に思ってます。
私自身、子供たちによく声を荒らげてしまってますが、大きくなった時に「ウザい」と言われないように、飴とムチの使い分けで子供たちと一緒に成長していこうと思いました。
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