恋した相手が男だったBLアンソロジー
独活/倉橋トモ/佐倉リコ/つゆきゆるこ/汀えいじ/ナツメカズキ/乃一ミクロ/宮田トヲル/ゆくえ萌葱/ん村
このレビューはネタバレを含みます▼
●各作品のページ数は目次をご参照(各作品間に2Pずつ挟まってるので-2)。作者さんの短いコメント付き。ラストの倉橋先生の作品は22Pです。個人的には、ナツメ先生、ゆくえ先生、つゆき先生の作品が特に好きでした。
●ナツメ先生。一番好きだったかも。孤高の堅物から弱さが漏れて、愛されてグズグズになっていく様子がとても良いです!立読みで見られる二人の澄ました顔が、どちらも緩くほどけていきます。
●乃一先生。学生時代の友人同士の再会。女の子よりコイツと過ごす時間の方が楽で…。冗談ぽくしてしまったキスで、二人ともスイッチ入っちゃったのかな?恋の自覚はこれからって感じ。
●ゆくえ先生。こちらは多分悲しいエンドなんですけど、好きです。ここからどうにかなるには単行本1冊分必要だろうなぁ…でもどうにかなってほしい…。タイトルの『嘘だよ』がとても気になる。
●佐倉先生。大好きな後輩をつい揶揄っちゃう先輩。気持ちがバレて逃げる先輩に、真面目に向き合おうとする後輩が良い。先輩がちょっと乙女かな。
●独活先生。これ…何度も読んでしまいます。それでもうまく掴めない。笑えなかったのはどっち?自覚がなかったのはどっち?でも、二人でいることが彼らにはとても自然なんだろうなと思う。
●宮田先生。隠れ男性アイドルオタクの先輩とその後輩。コイツが気になるのは“推し”に顔が似てるからだろ?…「そうではない」と本人の口から自覚させられる瞬間。
●つゆき先生。二人似てますが、幼い頃の姿を見ると、天が夏のマネしたかったのかな?なんて思ったり。何度か読むと違いも見えてきます。高校のあのとき、一人は好きを自覚して、もう一人は好きを閉じ込めようと決めた。ん〜良いです!
●ん村先生。カフェの店員さんにはどうしても気になるお客さんが。あれれ?と思いながらいつしか…。実はお客さんの方も。空気を読まずに鳴るポット、その後の2分間が気になる…
●汀先生。『歌舞伎町』のスピンオフとのこと。そちらを読んでいれば、もっと吉田のことよく分かったのかな?あまりピンとこず無念です…
●倉橋先生。親友が自分に向ける感情に気付く瞬間と、しらんぷりで通すつもりだったのに、その親友の表情に自分の中でガラリと何かが変わる瞬間がすごく好きです。もっと見ていたい!
●高すぎた期待値を超えることはなかったですが、良かったです!全作品書きたくて…長文失礼いたしました…
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