家から逃げ出したい私が、うっかり憧れの大魔法使い様を買ってしまったら
読んで、心が優しくなれる物語です。





2022年6月17日
「エル、ありがとう」「大好き」。ジゼル(名前の意味は約束、中世風には剣への誓約)が子供姿のエルを奴隷商から買って以来ずっと、魔法学院時代も、卒業して神殿で働き初めてからも言い続けた言葉です。この言葉と彼女の想いがエルヴィス(賢い、高貴な人の意)の人としての心を解き、大魔法使いだから存在し生きるのではなく、大切な人々、愛する人のために前向きに生きていこうと彼を変えていきます。エルは口が悪く、いつも憎まれ口を叩いていますが、それでも「大好き」と言い続けたジゼルは優しく強いと思います。2巻で終りかと思っていたら続巻が出たので気になり読んでみました。主にジゼルの出自に関する話で、ちょっとした伏線の回収もあります。最後は2人が結婚し新しい家族を迎えるという、気持ちの良いハッピーエンドでした。

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