愛の在り処をさがせ!
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愛の在り処をさがせ!

樋口美沙緒/街子マドカ

6作目:愛の在り処に誓えとセットで!

ネタバレ
2022年6月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ムシシリーズ6作目ですが、7作目の「愛の在り処に誓え」に続くのでセット読みがオススメです。
さて6作目までくると、このシリーズの受けはいずれも生きることに必死で努力を怠らず健気で一途でどこか不憫、が定番な型。一方の攻めは、何でもできる超スパダリ故に傲慢で人生をなめてたり鼻持ちならなかったりと手に余るように見えて心の奥底では寂しさややるせなさを抱えている、とこれまた定番。
この時代劇の如く定番を崩さない中で今作は初っ端から子持ちの受けという異色作。受けも健気なら子も健気で、その健気さに何度心が洗われ、そして何度救われたことか。今作では、その子供の存在がとても光っていたように感じました。
もちろん、心情を吐露する場面は痛いほど伝わってくるので無性に切なくなります。だけど、これこそムシシリーズの定番。今作は受けの不憫さに心が痛みますが、続編では攻めの不憫さも相当でした。2作続けてお読み頂くと極上のカタルシスが味わえます。是非セット読みでどうぞ!
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