鮫族への捧げ物【単行本版】
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鮫族への捧げ物【単行本版】

さとみち

狼系獣人にタメを張る鮫族のイケメンっぷり

ネタバレ
2022年7月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 男しかいないその島では最初の交合で性別が決まります。その時の役割は成人の儀式で決まり、最も弱かった者は島の反対側にあるミヤル族に花嫁として献上されます。タンガタ族の次期族長であるアヴェルは成人の儀式の前日に狩りに行き、豹に襲われ怪我をしたところをミヤル族の青年に助けられます。鮫の血を引くミヤル族の青年は礼儀正しく親切なのですが、アヴェルの血の匂いを嗅ぐと姿が変わりアヴェルを求めてきます。アヴェルもまた突き動かされるようにメスとしてその青年•トゥキリを求めたのでした。成人の儀式を経ずしてメスとなったアヴェルは、自らをミヤルに献上して欲しいと願い、その相手となるミヤルの次期族長がトゥキリであることを知るのでした。ミヤルに嫁いだアヴェルは、そこで開かれた先進的な暮らしを知り、閉鎖的な故郷タンガタにもより良い生活をもたらしたいと考えます。褐色の肌のアヴェルも美しいのですが、鮫化したトゥキリの造形が大変カッコ良くて素敵です。世界観もしっかりしていて最後まで楽しめました。
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