よだかの恋人【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】
央川みはら/阿賀直己
うめ
さん
(女性/-)
総レビュー数:1053件
このレビューはネタバレを含みます▼
初めて作家さんですが、原作が阿賀先生だったので、発刊を楽しみにしてました。作画もストーリーも繊細、少し張り詰めた雰囲気もありながら、柔らかくもある。「寂しい」を通して惹かれ合う、寒原夜鷹と匡平が、小説を書く事と恋愛感情に向き合う話です。
人気作家の寒原夜鷹のファンである匡平、匡平も作家を目指してますがまだ芽が出ていません。大学OBの飲み会で寒原と知り合い、「性行為」をしてしまった匡平は、編集者の姉の頼みで寒原を住み込みでサポートする事になります。その条件として、寒原が出したのは性行為で、匡平はそれも含めて一緒に暮らします。寒原は、かなりの不思議ちゃんで、感情を言葉にすることは実生活では苦手です。匡平は寒原の小説のファンであると同時に、自分も作家を目指しているので、寒原の言葉に傷ついたり、復活したり。「小説を書く」を通して二人は通じているようで、それぞれの中にある孤独感が惹かれ合う中心でした。一人で目覚める時の、寂しさ。匡平も寒原も知っている孤独です。そんな二人が小説でどんな言葉を紡いでいるのか、読んで見たかったです。作品の中に、二人の書く小説はチラッとしか出てこないので。「性行為」は、最後までするのは、本当に最後。寒原の求めていたのはキスとか、触れ合う事で、人肌の温もりを欲してたのかな。憧れや触れ合う事で、恋愛感情になる二人ですが、一緒にいて、好きで、満たされてく感じが素敵でした。
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