賛否両論のラストですが、私は…





2022年7月11日
冒頭から引き込まれ、途中瑞々しく心に刺さる描写に共感を覚え、ラストは涙が止まりませんでした。この終わり方はBLらしくはないけれど、二人の関係性を描くためには必要なものであったと思います。実際、このシーンが無ければ、それほど心に残らなかったでしょう。周囲の評価を気にして無難に纏めるのではなく、自分の信念に忠実に挑んだ作風であると思うので、私は凪良先生らしいオリジナリティがあって好きです。BLで記憶喪失系のお話は以前にも読んだことがありますが、そちらよりも本作のほうが物語に入り込めました。表現が味わい深く実に見事で、同じところを何度も読み返してしまいます。特に二人が惹かれ合う過程は、お互いに「この人しかいない」という感じが伝わってきました。イラストは素敵ですが、想像するイメージよりもいかつかったので、もう少し頭身が低いと良かったかなーと思います。

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