極道さんシリーズ
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極道さんシリーズ

桜城やや/佐倉温

「お化け屋敷に行きたい」理由が泣ける

ネタバレ
2022年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 史が可愛くていじらしくて、本当に良い子で泣けます。1巻の始めの方で、母親を亡くしてしまった史が遊園地で「お化け屋敷に行きたい。怖くない」と言って、確かに怖がってなかったけど悲しそうな顔して出てくるから「どうしたの?」かと思えば…「死んだらお化けになるって聞いたからママに会えると思ったけど、会えなかった」って…そのセリフに号泣でした。私で良ければどれだけでも抱きしめてあげるのに!!と思いました。その後も史はまだ5歳と小さいのに、周りにいっぱい気を遣う姿が健気で可愛くて、完全にハートを奪われちゃいました。ストーリーとしては、賢吾と佐知の幼馴染BLを基軸にした子育て家族ものです。家族と言っても親子≒兄弟の構図が複雑で、2巻のラストでは登場人物達だけでなく読者までビックリするような展開があって親子関係がより複雑になったりと、次から次へと何事か起こるので最後まで目が離せません。小説が元になっているのでしっかり作り込まれているし、心理描写や状況説明も細やかで面白かったです。頻繁に飛び出る三者三様の名言に感動する事も多かったです。またそれが、ありきたりでありふれた言葉でないのが良いと思いました。子育て家族ものが好きな方には、刺さる事間違いなしの作品です。
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