赤と黒
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赤と黒

桂小町

でっかい男、大和のストーリー

ネタバレ
2022年7月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ ROUGEのレビューででっかい男と表現した大和の話です。由紀夫見て、こっちが攻かー!!と、すぐに分かりました笑。藍と大和見てたらえげつなく強くてかっこよかったものだから、てっきり攻かと…。でもその強さは表面的なもので、実際は弱くて脆く、好きなのに好きとは言えなくて、まだ大人になりきれていない少年が大きなものを背負っているのがありありと表現されていました。でっかい男にも弱さがあって、それを支えている男がいて、愛の力でここまで上に行けたのだと改めて感じましたね。また、極道の裏事情までしっかりつくられてあって、登場人物達の行動にすごく合点がいくので、なるほど!っとスッキリします。私は驚きの連続なのに、彼らは「どうしてそういうことが起きたのか」「誰がしたのか」等、それぞれ予想がついている上で話が進んでいくので、えー!そうやったん!?でも…確かにー!!って思うこともしばしば。極道ものはそこまで好んでいるわけではないのですが、頭脳戦と心理戦がとても面白かったです。

いろんな柵がある中で「お前より大事なものがない」「一生俺のそばにいろ」の言葉が2人の関係性の全てを表していて、胸がいっぱいになりました。糖度が高いわけではないのにこの満足度!!寂しさとか悲しさとか緊張感も、ラストの2人の姿で全部幸せに変わります!お見事でした!
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