王国の子
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王国の子

びっけ

恋であり同士愛でもある大河ロマン

ネタバレ
2022年7月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ かつてのエリザベス女王がいたイギリス王室を下敷きにしながら架空の王国を舞台に自由に創作した大河ロマン。王位継承者は必ず影武者を用意し、影武者は王と共にこの世から去らなければいけない掟がある。
王位継承者となったエリザベスと役者出身で病弱な弟のために女装して影武者を引き受けるロバート。過酷な運命にさらされつつも、困難を乗り越えながら絆は育まれる。それは恋のようでもあり、同士愛のようでもある。またお互いに男装や女装をしたりするので演劇的な楽しさ、性があいまいになる部分も表現として新しい。最終的に彼らが下す決断がまぶしくもあり、切なくもある。
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