明日もそばにいてくれたら【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】
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明日もそばにいてくれたら【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

Doe/乃一ミクロ

な、なんじゃこりゃ...

ネタバレ
2022年7月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ なにか大賞作品らしく評価も高いので読んでみましたが、全体的に正直キビシー…評価下げますがお許しください。

まず、主人公たちのキャラがブレまくっています。
アレ?遠野(受)は仕事のデキる皆の憧れ設定じゃなかったっけ?
そんな一見キラキラした彼の抱えている大きな秘密を、臆病が故に恋人と別れたばかりの冴えないオジサン上司:柏原(攻)が「デリ/ヘル呼んだら」の出会いから少しずつ距離を詰めて癒していく...的な優しいストーリーだと期待したんだけどな。
いつのまにか遠野は健気な頑張り屋(解決能力はない)で、柏原は頼りがいのある絶倫イケオジみたいな雰囲気に収まってました。
とにかく、お互いにほんの数行前まで語っていた思考も態度も激変するので、心情が「?」だらけ。

そして、ファンタジーでない現代の会社員ものでここまで不幸てんこ盛りな受けに、涙を誘われる前にドン引いてしまいました。
受けの生い立ちから部長代理となった今でも、次々登場する悪キャラの卑劣さが尋常じゃない。
今時こんな人たちいるかね?
妹は柏原の一喝で改心するし、星川は実は遠野が好きだったとかもうむちゃくちゃ。

また、山場である鶏ガラ男退治シーンとその後が雑すぎて失笑。
たった1回だけどその1回は社会人として絶対許されないよな...という謎や、この物語の根底にあるゲイバレ問題に関してはサラリすぎないか...

あと、表紙にもなっていて序盤に意味深に描かれていた手首や腿の消えない痕について、攻はノーコメントなんかい!とツッこみたい。
ブツ切れ感と心情を説明しようとしすぎる文章も没頭できない理由だったのかも。私の語りも相当クドイけど...。
(2021年11月/477p)
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