パラダイス・ビュー【単行本版】
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パラダイス・ビュー【単行本版】

小嶋ララ子

リアル過ぎて泣けました。皆に読んで欲しい

ネタバレ
2022年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノンケでリーマンの秀緒とゲイで医師の智妙が色々な事を乗り越えて幸せになるストーリー。
秀緒が大学生で塾のアルバイトをしてた時に智妙と出逢い恋をして社会人になってからは同棲して幸せな日
々が続いてました。
だけど30歳になる秀緒は親から結婚しろと言われるようになり、同性の恋人がいるとも言えないまま、友達として智妙を実家に連れていき、悩んだ末、智妙が恋人で幸せにしたいと宣言。
混乱する両親は世間体もあるけど、秀緒が智妙が可愛そうで幸せにしたいと言ったことに激怒し、愛情ではなく同情なんじゃないか、そして同性同士では乗り越えなければいけない事も沢山あるけど、生涯共にする覚悟はあるのか?と問われ即答出来ませんでした。
智妙は大丈夫と平気そうな素振りをするけど内心不安になってるのがすごく伝わりました。
だけど秀緒は親に言われた事を思い返してて、愛情があって同情ではない、でも可愛そうと思ってたのも事実で、幸せになって欲しいとも思ってて、覚悟がなかった事にも気づき、智妙と喧嘩して次第に心に距離が出来、幸せなって欲しいから別れようと告げてしまいます。
智妙の不安は的中、そんな時に医師としての夢だったドイツへの赴任、しかもほぼ永住になる話がきて同期の先生と一緒に行くようにと言われます。
最悪のタイミングで夢か恋人を選択しなければならなくなった智妙、仕事ではクールだけど恋愛で抜け殻のようになってしまった智妙を同期の友人が慰めてくれます。
恋愛で夢を諦めて欲しくない、覚悟がないなら別れる決断を!と秀緒に告げる同期の先生は智妙にとって最高の友人で理解者だと思いました。
沢山泣いて悩み、苦しんだ末、智妙は覚悟を決め、秀緒と別れドイツ行きを決めました。
秀緒も沢山悩んで2人が幸せになる為にどうしたいのかどうなりたいのか、生涯共にしたいと思うのは?、本心を確信しやっと親にも覚悟を見せました。
ドイツ行き寸前で智妙を引き留めるけど、智妙は覚悟決めたのに何故?秀緒の幸せを願ってるからこそ、もう会うこともないと諦めた筈でした。
それでも覚悟を決めて生涯共にしたいと言ってくれた秀緒の想いが嬉しくて、愛しくて智妙も覚悟を決めました。
ドイツで永住、秀緒も会社を辞め、ドイツで新しい仕事に就き、秀緒の家族にも認められ、楽しく幸せな日々で、時が経ち智妙は先に逝きますがそれでも幸せだったなら良かったです。
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