このレビューはネタバレを含みます▼
元刑事で面倒見のよい探偵川崎。元マルタイだった押し掛け助手の御徒町。川崎は警察一家で、初恋破れて警察を辞めた。御徒町は川崎が追っていた案件で事件となり、傷つき奔放に生きてきたことを悔やんでいる。
2人が持つ傷が、距離を縮めることを躊躇させる。ゆっくりと手探りで、初々しく距離を縮めていくときの、互いの心情描写が細やか。個性ある依頼人とその問題も大きなアクセントに。
エチはあるにはあるけれど、ぼかし気味。キスシーンが素敵。川崎が色気があり格好良く、御徒町の可愛さは健気さを押し上げる。
緩やかに優しく解凍していく2人を読者は見守る気分。読み終わって温かくなる。