このレビューはネタバレを含みます▼
上田にく先生の新作です。紙版で買うか電子版で買うか迷いましたが、こちらで購入しました。すごくかわいく、あったかーい話でした。
霊が視えるという非モテ男の真尋と、真尋に恋心を抱くモテ男の澪。澪が事故物件に住んで怪奇現象が起こることから真尋に視てもらい、対策を考えるのですが、真尋が憑依されたことで澪の気持ちに気づくと言うもの。一生懸命恋をしている2人が微笑ましく、モブの兄や助手の緩さに笑え、全体的によくまとまっているなと感じました。澪のTシャツのセンスの無さや笑、それを着ちゃう真尋のかわいいこと!!3話の扉絵には真尋のマスコットがいっぱいいて、欲しいー!ってなりました笑。ライバル的な存在もなく、2人の行く末を温かく見守れるのもいいですね!
個人的には、霊のことまでしっかり回収してほしかったなとは思いました。恐らく1人目のエプロン女性はもはや居るのが当たり前なほど馴染んでいましたが、除霊はあっさり。2人目はどんな女性かもわからず、なんか真尋の中に入っちゃって、本懐を遂げたら成仏しました。霊が生きていた頃の生き様みたいなのがわかるともっと共感できたのだろうし、霊ではない怖い人も出てきて、その人のこともあまり触れられず。どうやってアレを仕掛けたのかとか、通勤中に見かけてそこまでする情熱とか愛があるならもっと掘り下げて欲しかったなとか、なるほど!!っとはならなかったところもありました。また、やっぱり真尋の「多分好き」はかわいそかったな…。
描き下ろしの2人のラブラブっぷりや、2人でいるのが当たり前になっている感じはたまらなく良かったです。癒され度の高いかわいい作品でした。