紅椿
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紅椿

三田六十

泣きます…

ネタバレ
2022年7月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人外でしたが、表紙の雰囲気に魅せられ購入しました。山で拾った鬼の赤子・アカと暮らしていた佐吉でしたが、アカの将来を思い泣く泣く山に帰すことに。人喰いと言われ人に恐れられる鬼と、理不尽な理由で除け者にされる佐吉。酷い言葉を平気で発するじさまに、真実を語るばさま、真実を知り後悔する与助。佐吉を放り出したのは、人の姿をした鬼…でした。そんな佐吉が求めたのは、自ら手放したアカでした。幼いアカも成長したアカも変わらず言葉を発しなかったけど、2人がお互いを求めていることが伝わりました。傷つけることを恐れて佐吉に寄り添えず泣いていた小さなアカ、椿の前でずっと佐吉を待っていたアカ、佐吉と触れ合うアカ、指きりできなかったアカ、佐吉を助けたアカ…言葉のないアカの気持ちに泣かずにはいられません。予想できなかった最後にも泣けました。もうほんとずっと泣けます。買ってよかったです。
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