このレビューはネタバレを含みます▼
シリーズ4作目。レビューを読んである程度の心づもりがあったのでなんとか堪えましたが、あまりにも道が険しすぎる気がします。あの小さくて可愛かった颯太に、あそこまで辛い思いをさせなくてもいいのでは?ストーリーとしては素晴らしいと思うし、読み応えもありますが、颯太ファンとしては辛いターンでした。『いつもシリーズ』でトップに立つ者の伴侶としての覚悟をするまでの道程と似たものがある気がします。颯太にとって試練であったのはもちろんですが、次郎にとってというよりはむしろ真藤にとって試練だった気がします。自分を好きにならないと分かった上での関係も中高生には重すぎる心理的負荷だと思います。颯太(18歳)の約3倍もの年月を生きている次郎(50歳)しかも極道者に見合う男になろうとしたら、相当の覚悟が必要になるのでしょうね。真藤もまた同じように恋敵が次郎である以上、結局二人共に多大な犠牲を払ってでも乗り越えなきゃいけない壁だったのかなと、読み終えて振り返ってからやっと納得しました。