このレビューはネタバレを含みます▼
絵柄や構図が独特でクセが強く、しかも刑事物の上司と部下でお堅い印象の物語ですが、彼らの純愛に読後感は爽やかさすら感じてしまいました。上下巻ありますがあっという間に読み終えてしまうほど惹き込まれます。警視庁、上司の黒岩警視は仕事もでき料理もうまく、かつては1人の女性を愛するためその人の王子として生活していたんだろうな…というのが部下の朝子巡査と共同生活していく上で垣間見えます。そんな黒岩警視に惹かれていく朝子くん。朝子くんは「死者の思念をトレースできる」という特殊体質の持ち主で、小さい頃から気味悪がられていたけど、ソレを人の為に役立てれれば…と警察官になった心がピュアな青年。ある事件から、被害者の思念をトレースするんですが、実はその被害者が黒岩警視の元妻で…。物語は事件が解決に近づくほど、2人の繋がりが強くなり一層切なさが増していきます。ゴチャゴチャしたものはなく2人が愛し合うまでの無駄ない展開でシンプルな、でもすごく面白い作品。黒岩さんのアンニュイな表情に半裸がセクシー、それに反してちょっと子供っぽい柔らかさが残ってる風の朝子くんの肉体は不思議とエロい。エッチなシーンじゃないのに、大きめTシャツにパンイチ姿はムラッときちゃいました笑。