ハイブリッド・スターダスト
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ハイブリッド・スターダスト

ウノハナ

作者買いする切っ掛けとなった作品

ネタバレ
2022年8月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 数年前に読み放題で初めて読み、それ以来、読み放題を登録したときに読み返し、今回SALEを利用して購入。


借金で首が回らなくなり、半裸でベンチに横たわっていた八京に声を掛け、捨て犬を拾うかのように八京を拾った聖人。久喜宮グループの御曹司である聖人は軽くてチャラく、倫理観も欠落していて借金がある以外は真っ当な八京にとって聖人は正に宇宙人。

初っぱなから聖人に乗っかられた八京は戸惑いながらも借金チャラの誘いに乗り、聖人の相手をすることになる。

この聖人が本当に飄々としていて御曹司の立場に胡座をかいたワガママ坊っちゃんかと思ったら実は家族の縁が薄く、尚且つ腫れ物で裸の王様みたいに扱われていることが分かると切なくて悔しくて、守りたい助けたいという気持ちが芽生えてくる。

身綺麗になった八京が女性からの視線を集め、そのことに動揺した聖人の泣きそうな瞳に胸がつまる。20も年の離れた八京が聖人を守りたいと思うのも当然で、拾った者、拾われた者だった二人が唯一無二になっていく姿が感慨深い。


聖人の腹違いの兄である凜が主人公となったスピンオフも読むとまた聖人の見え方が変わってきて、この作品は両方読んでこそだなと改めて思う。
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