このレビューはネタバレを含みます▼
現世と幽世の狭間に浮かぶ妖怪専用遊郭〈かすみ楼〉が舞台。
虐められていた豆腐小僧から助けた礼に貰った割符で辿り着いた人間の男とそこで出逢った美しい陰間の妖。
会社員暁人×烏天狗の陰間 翠蓮の話。
幻想的な美しさと妖怪界の理には優しさがあり、
とても好きな世界観でスルスルと引き込まれました。
人の世の理では割を食う暁人のバカ正直さが、年季奉公中の翠蓮の心根には響くことといい、生気を吸い取られる命懸けの逢瀬といい、とてもドラマチックな純愛譚。
感情豊かな漆黒の翼と夜明けの明烏シーンのどれもが情緒があってお気に入り。
寿命の差がついて回り切ないけど、豆腐小僧も犬神も愛着あるキャラでひたすら浸りたい世界観なのでシリーズ化は嬉しい。
次巻『羅城〜』でも翠蓮に会えます!!
(→羅城恋月夜→恋染龍雨衣)