プレアデスの慕情
」のレビュー

プレアデスの慕情

里西立樺

しっかりしたストーリー

ネタバレ
2022年8月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●タイトルと表紙に一目惚れして手に取りました。中の絵柄は少し違う感じもありますが…。レビュー等もほぼ確認しなかったのですが、皆さま書かれているとおりで、しっかりした背景とストーリー、えっちはちゃんとえっち…というのがバランス良かったです。
●そもそも息子×義父がダメだというかたは避けた方が良いかもしれませんが、本作では義父エレクトラ(エリィ)から息子スバルへ向けられている情が、単純な父性ではないというところにややこしさとおもしろみがあると思います。(逆に、この執着は情欲ではなかったように見受けられるので、えらく簡単に絆されたな?という気もしなくはない…)
●スバルが、真実は知らないくせにエリィの寂しさを感じ取ってる。それほどずっとエリィのことを見てるし考えてる。こちらも単なる情欲ではなく、尊敬や、育ててくれたことへの感謝が含まれるのが良い。欲しい、抱きたい、だけではなく、エリィのことを本気で幸せにしようと思ってる。カッコイイ息子のち恋人です。
●過去と向き合うエリィのそばに、スバルがいる。エリィもようやく「“スバル”を幸せに」じゃなくて、「共に幸せに」と思えたのでしょうね。ラストはそうなるかぁー!って感じで、個人的にはスーツ姿で肩を並べる二人が見たかったので少々残念…だったりもしますが、すごく幸せそうでした。
●愛情深い父親でいたくて、寂しさと執着を隠してて、でも裏社会も利用するやり手でもあって、さらにえっちな顔も…ぽわぽわした表情の中に広がるエリィの本質がとても奥深い。おもしろかったです。
いいねしたユーザ9人
レビューをシェアしよう!