18歳、新妻、不倫します。【マイクロ】
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18歳、新妻、不倫します。【マイクロ】

わたなべ志穂

き…きつい。物語の最後まで見守ります

ネタバレ
2022年8月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ うっ…きつい。煌さんの過去編…いやそりゃ酷いだろうとは思ってた。施設出身ともなれば、大人との関係性、施設内の仲間との関係性。

でも全て明花を助けたあの日からは違う日々が始まったのだと思い込まされていたけれど…?
まるで別のお話みたい。

語り部が明花から煌に変われば、それは別のお話にはなるんでしょう。
でも?!ここまで?!
このお嬢様×執事LOVEで、ここまで?!

作者さんがどう料理して魅せてくれるのか、興味があるのですが、、、それでも、明花の側からばかりストーリーを追ってきた読者には衝撃過ぎる。。。

いや、序盤からこういう設定で、ライバル視や復讐目的から恋が芽生える…ならばそれも王道ですよね〜
だから、二つの王道ストーリーを交差させたバージョンっていうのも、アリっちゃアリですが。。

どこまでの技巧で持って、この作者さんが練り上げた作りなのか!!ってところですね。

単に奇をてらって…なだけなら陳腐なことになってしまうでしょう、前半が台無し的な。
最近のアニメでも、単に読者側に全く見せなかった面を突然最後に出してきて、大どんでん返しで読者の目と心をチカチカとハテナマークだらけにさせるだけの陳腐な物もありましたが、
本当の奇才は、大どんでん返しの後にも、話が矛盾しないように精巧に作り上げ、なんとも言えない感動を与えてくれるものです!!(太宰治、山崎豊子、村上龍、小川節子など)

物語を逆再生しても成立し「わぁ!スゴイ…コレはアレの伏線だったのだ」という
新たな発見や世界観を加えることで、物語を豊かに分厚くしてくれるのです。
しかし…陳腐な大衆を嘲笑うだけの大どんでん返しは、答え合せが成立しません。。
伏線すら陳腐で、辻褄が合わないんですね。
単に、奇をてらって、王道ストーリーを翻しただけでして、なんの感動も無いのです。
私はそんな陳腐で作者の自己陶酔以外の何物でもない、脳味噌空っぽなドンデン返しは要りません。

しかし、わたなべ志穂先生ですよ!
どんな緻密な構想を経て、このように物語を織り込んでいったのか…知りたいという気持ちになります。

ストーリーとしてはココに来てコレはキツいです、
しかし作者様の度量を考えると、どんな捌き方をしてくれ、どんな感動を届けてくれるのか、期待もしています!!

最新刊以前迄は間違いなくオススメです♡
明花も煌もステキで見惚れます〜
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