このレビューはネタバレを含みます▼
シガーバーというめずらしい舞台が洒落ていて気に入ったのと、雰囲気のある絵柄が好みだったので購入しました。
煙草、酒、毒親、刺青、裏社会。その他諸々、小物に至るまで恐らく作者さんの性癖というか好みが詰め込められていて、描きたいもの、やりたいことは伝わってきます。
ただ、登場人物それぞれが抱えている背景の掘り下げが雑というかチラ見せで終わるので、感情移入ができない。最後まで物語に入り込めませんでした。
攻めは元ヤクザ、受けは毒親トラウマ持ちの元ホスト、バーのマスターも過去はやんちゃしていたようですが、設定はもりもりなのに色んなことが匂わせで終わってしまう。そしてキャラクターの背景が分からないまま、攻めは受けの、受けは攻めのどこに惹かれたのか……体の関係から始まり、あれよあれよという間に両思いになっていました。
シガーバーという舞台と設定が面白いだけに残念です。