このレビューはネタバレを含みます▼
人と人ならざる者の奇妙な契約から始まる現代風ファンタジー。
美麗な絵で描かれる淡々と進むストーリーの醸し出す空気からハピエンのイメージが浮かびにくかったのですが、運びも丁寧で良かったです。
この主人公の場合、不幸体質というよりも無意識な自己否定感の方が強いのかなと思いましたが、そもそも「不幸」の基準が明確でなく、感じ方は人それぞれ。
キッカケひとつで自分を形どる何かが変わる。
身体的な空腹は食事を摂る事で満たされますが、空っぽの心を満たしてくれるのはやっぱり愛なんだと思える美しく綺麗な物語でした。