このレビューはネタバレを含みます▼
真面目な話をしてしまうと、人間を捕食する時点で、それは戦争ではなく生存競争です。どの世界であっても、自分達の種族を捕食する生物と、共存する事は絶対に出来ません。
村と家族を皆殺しにされた少年が、ヒロインを助けに王宮へと乗り込んで来ますが、子供が一人で殴り込める敵国なら、戦っても何とかなりそうな気がします。
王宮に入り込んだ刺客が、大した怪我もなく捕縛され、ヒロインが「お願い、おーさま」と言うと、無条件で解放されます(笑)それだけでなく、ヒロインの看病付きで宿泊し、挙げ句にヒロインを拐い、武器まで持って逃げ出します(苦笑)
逃げ出した少年と、追って来た、主人公である魔王との戦いになりますが、主人公はヒロインを傷付けない事の証として、敢えて少年に刺されます。
魔族が少年に殺されても気にしない魔王と、母親や妹の敵を討てない事より、ヒロインに振られた事に傷付く少年。
一族の命運を担う王でありながら、「周りが勝手に魔王と呼ぶだけで、私は魔王ではない」と宣う主人公のセリフも、無茶苦茶、格好悪いです。
偉ぶらないと謙るは、全く別の次元で、王の代理で公務を行うなら「私みたいな…」と、己を卑下する言葉は絶対に使ってはいけません。相手に対し、卑しいと自覚する者を代理に遣わせた事になり、逆に侮辱となります。
うん・・・