とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】
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とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】

児島かつら

我慢させられた後の感動ヤバくて超泣いた

ネタバレ
2022年8月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ スピン元のファイブコーナーズコーヒー(FCC)で敬太に心を奪われてしまいました。察しの良いクールイケメン真面目な良い子クンにあんなに泣かされるとは思ってもいなかったです。
今作は待望の、その敬太が主役の地に足のついたとっても切ないスピンオフです。FCCを読んでいなくても大丈夫ですが、読んでおいた方が断然感情を揺さぶられます。

まぁ〜泣かされました。FCCの10倍は泣いたな〜。
正直、上巻の途中で最後の落とし所が予測できてしまいます。(しかも上巻カバー下のキャラ紹介と電子オマケ漫画でネタバレが思いっきりされています。※ご注意を!!)
しかし、そこに至るまでが切ない。苦しい。下巻は本当に読むのが辛くって、この状態いつ終わるの〜?理一頑張れ〜!敬太耐えろ〜!(>_<)、と奥歯が痛くなるほど噛み締めて読んでました。
ゲイとしての在り方、と言うか、生きる上での優先順位の違いが生んだすれ違いがとても悲しかったです。
離れていても信じていれば…拗れても話し合えば…大丈夫なんて、センシティブな問題の核心に近いほど大丈夫じゃない。
そこを乗り越えて解決するには膨大なパワーと時間が必要で、その間にダメになってしまうCPも少なくない。
けれどそこを抜け出れた時、どれだけの感動が待ち構えていることか!
物語はこうでなくっちゃ!と感動の海にダイブしてズッポリ浸かってしまいました。(ダイブしたのは自分の涙だったのじゃないかと思うくらい泣きました。)

わりとテキストの多い作家様ですが、読んでいて違和感もなくむしろ漫画のテキストの持つチカラについて考えさせられました。
漫画とは絵と文字で表現する媒体なわけで、どちらに重きを置くのも自由だし、描かれた内容とのバランスがとれていればいいわけで。
この絵のコマにこの文章、このセリフ、この心象風景だからこそ感動がもたらされた。そう思える今作は確実に面白かったです。

スピン元もそうなのですが、キャラクターが実際に存在する土地でしっかりと生活しているので臨場感がありました。
生活し溶け込みこれからもソコで生きていくんだなぁと、なんだか感慨深くなります。

えっちはえろえろです。遠距離恋愛のえっちヤバいです。
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