このレビューはネタバレを含みます▼
原作を読んだのは何年も前ですが、「◯◯ページに衝撃を受ける!」みたいな煽り文句を見たにもかかわらず、パラッとめくったそのページで「へっ?!!」と声が出てしまったのを思い出しました。その勢いで館シリーズを全部読破しましたが、読むうちにいつも錯覚を起こさせられ、まんまと罠にハマってしまうのです。このコミカライズを読むと、成程、後書で原作者さんが言っている通り、実写では無理でもコミックなら!という感じです。元々、原作の犯人の動機が少し弱く「それでここまでするの?」と感じていたので、こちらのラストが私は納得出来ます。探偵役を気取っていたエラリィですが実際の所、まだ年若いただの青年であり、仕方の無かった事故だと割り切れず罪悪感から逃れられない。まるで罰を与えられてホッとしたような最期に、心が痛くなりました。