はだける怪物
」のレビュー

はだける怪物

おげれつたなか

すごい作品。。。

ネタバレ
2022年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューで推奨されてる順番で読み進め、辿り着きました。胸が痛いです。これから何度も読み返すと思いますが、精神的に余裕があるときじゃないと読み返せないかも。
暴力の加害者が、自分が大事な人を傷つけたことに傷つき、そうなってしまう自分を恐れ、また傷つけてしまうのではないかと大事な人を作ることをも恐れ、自分を責めて。それでも大事な人ができて、過去と向き合わざるを得ず、そこから新たな一歩を踏み出していく。許す許さないではなく、自分の一部として抱えて生きていくというか。すごく重たいテーマでした。
好んで加害者になったわけではない、追い詰められていたかんちゃん。弓だけでなく、かんちゃんにも救いの手は必要だったんだと思い知らされる。お互い悪気はないのに、すれ違い、どんどん追い詰められて沼からでられなくなる。自分から終止符を打てたかんちゃんはすごいよ。そんなかんちゃんだから、苦しんだんだと思う。弓からもらったアルバムに、しゅうなと一緒に、ほころんだ顔の写真をこれからたくさん貼っていってほしいなと、切に願う。
というか、こんな人の心情を描き出すおげれつたなか先生に感服です。
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