後宮妃は龍神の生贄花嫁 五神山物語
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後宮妃は龍神の生贄花嫁 五神山物語

唐澤和希/宵マチ

ヒロインが自分の足で立ち上がるまでのお話

ネタバレ
2022年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 龍神と煉花の初々しく、もどかしい初恋ぶりが可愛くてほのぼの。龍神に愛され大切にされることで、幸せを手に入れられたように見えたけれど、姉の執拗な搾取からは逃れられなかった煉花。龍神さまも踊らされちゃって、しっかし守ってよ!と離縁を言い渡したシーンにはヤキモキしたものの、離れて過ごした時間が煉花を強くした。惨めに愛を乞うだけの怯えた自分に向き合い、姉に立ち向かうためには必要な時間だったのね。身重で行き倒れの煉花を助けてくれた白易老師のもとで、出産し、生活する中で、我が子を守ろうとする強い意思が煉花に芽生えた結果、姉への幻想を断ちったのだ。愛されるだけでは不安に惑っていた煉花が、自分の足で立とうと強く願って、幸せを手に入れるまでの物語。
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