つむぎくんのさきっぽ【コミックシーモア限定特典付き】
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つむぎくんのさきっぽ【コミックシーモア限定特典付き】

暮田マキネ

単なる癖ではなく心の安寧の為の行為だった

2022年9月2日
『ベイカーベイカーパラドックス』『ロッカバイディア』が凄く良くて、やはり人気で評価の高いこちらを読んでみました。やっぱりいいですね。BLでは割とよくある癖なので、始まりから特に気にしていなかったのですけど、読み進めるうちに「単なる癖」から「幼児なりの思いやりであり慰めである」事が分かると、トラウマ的な重みを持ち始めます。先生の作品は脇を固める人物像の設定も上手で、今回も特に双子の人柄と活躍が一級品だったと思います。男気溢れ優秀だけど、心の機微を読むのに難ありの煌成を陰で支える軍師みたいでした。紬の健気さや煌成への想いの強かさは、不憫受け好きには堪りません。作品だけでなく先生の人柄も大好きで、いつもあとがきを楽しみにしていますが、今回もププッと吹き出してしまいました。どの作品も割と切なく苦しい展開が多いのに暗くなりすぎないのは、先生の人柄にあるのだろうなと思います。こちらスピンオフだそうです。前後してしまいましたが、元の『木陰の欲望』(鼎編)も読むつもりです。
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