好物はいちばんさいごに腹のなか
」のレビュー

好物はいちばんさいごに腹のなか

蔓沢つた子

3CPそれぞれに良かったです

ネタバレ
2022年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●「本作→こっそり→真夜中→愛しい」と、現在4冊目まで刊行されている『好物は腹のなか』シリーズ。3冊目まで拝読しましたが、最初の本作が一番好きでした。シリーズ通してたくさんのCPが登場しますが、全てが繋がっています。それが楽しくもあり、煩雑でもあり…。また、どのCPも猫らしくわりと本能に忠実です。えっちのときの身体つきがしなやかなのも、猫っぽい。
●『いちばんさいごに』「子どもさえ授かったら相手は誰でもいいし、いなくてもいい」というカズイの考え方が切ない。(共感できるか否かは分かれそう。)ノアはカズイのニオイに一目惚れ?そして最初から溺愛。カズイは恋愛未経験なので、ノアと過ごす時間に癒しを感じながらも、自分が選ばれるなんて思ってもない。それはえっちしても妊娠しても変わらず…でも最後はノアの粘り勝ち(?)。“一番最後に”ようやく手に入れる幸せ。双子が生まれ、描き下ろしでは三男も生まれ、この3人は次作『こっそり』の各話主人公になります。
●『育ててみたら』学生モデルの蓮太郎と敏腕マネージャーの米蔵(元々ノアのマネ)。蓮が猫なのにわんこです。一途。自分は年増だから、蓮は“商品”だから…と一線引いてた米蔵が「彼を手に入れるべきでは?」とスイッチする瞬間が好きでした。“育ててみたら”終生の伴侶に。
●『きづいた時には』前出の米蔵には成人済の息子がいまして…その息子・直親と、上司・夜須田のお話。直親は誰にも反応してもらえない非モテフェロモンがコンプレックス、夜須田はフェロモンの効きづらい体質。その2人がバチッとハマる…のですが、残念ながら身体からのスタートで、夜須田は直親の恋愛対象に入ってない。でもだんだんと、“気付いたときには”好きになってて…。この二人の息子が、次作でノア×カズイの三男のお相手になります。
●3CPそれぞれに設定や状況が異なりおもしろかったです。ちなみに1話から登場しているノアのモデル仲間のうち二人が、次作でノアの息子(双子)のそれぞれのお相手に。や、ややこしい…
●最後の短編は、甥×叔父、14歳前後の年齢差、ヤンデレ×おバカさん、無自覚のままえっち…とかちょいちょい苦手要素がありそうですが、コメディに仕上がってるのでさらりと読めます。
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