生者の行進 Revenge
」のレビュー

生者の行進 Revenge

みつちよ丸/佐藤祐紀

いや…ほんとこれ…めちゃくちゃよかった…

ネタバレ
2022年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ホラーが好きで読み始めたんですが(無印の生者の〜も読んでましたが)まさかこんなに心が温かくなる作品だとは思わなかった…
最終巻を読んで特に最終回、何度読んでもめちゃくちゃ泣いてしまう。
ただのサイコ野郎だと思ってたさとしが、実はそんな気持ちで立ち回っていたなんて。
いろんな人がいろんな人のために動いて、尽力して、うまく言えないけど本当に気持ちが豊かになる作品でした。
ホラージャンルだけど、わたしはこの漫画を心温まるヒューマンドラマとして推していきたい。
大切な人がそばにいてくれることが当たり前だと思っているけど、実はすごく尊いことなんだなって改めて教えてくれた作品でした。

相良先生がさとしをかばって殴られるとき「俊っ…!」って言ってたのに気がついた時涙が止まらなかった。
普段はさとしのこと「君」って呼んでたけど、やっぱり俊介だって、自分の息子だって気づいていたんですね。
そして今度こそ守れたんですね。
俊介の生前、親として間違った行動をとっていた相良先生だったけど
家族を守りたい気持ちはその時から変わってなかったんだなと。
やっと守れてよかったね。自分のことも周りのことも、どうか許せる日が来ますように。

みんながみんな前に進めて、本当に素敵なラストでした。
やっぱり一番泣いたのははるかちゃんと神原先生の屋上のシーン、
婚約者もいいやつじゃん!ほんとよかった〜!
一度階段を降りていったあと、振り返って泣きながら走ってはるかちゃんのところに戻る神原先生が本当によかった。
離れるのが相手のため、お互いのためっていう選択は正しいことなのかもしれないけど
それよりもきっとそばにいて支え合っていくことがお互い必要なことなんだよね。

りかの娘として生まれ変わったちーちゃんも、今度こそ健康で幸せな人生を送れますように。
この作品のキャラクターみんなが、どんな最期であっても死んでいても生きていても、幸せを全うしていけますように。
本当に大好きな作品です。
こんな素敵な作品に出会えて本当に良かった。

わたしも昔ひどいいじめにあっていたから、この作品は感じるものがあって…
その時のことは本当に辛かったけど、支えてくれる人がいるからいつか乗り越えられると信じてる。
恨みとか後悔だけじゃなくて、前を向いていけますように。
大切なことを教えられた作品でした。
ありがとうございました。
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