このレビューはネタバレを含みます▼
2回読みました。1回目読み終わった時は、結末が衝撃的過ぎて放心状態でした。先生とのハッピーエンドを1ミリも疑っていなかったので、すごく悲しかったし怒りさえ込み上げました。とは言えとても素晴らしい作品だとは思っていて、だけどあまりに悲しかったので2回目を読むのをためらっていたのですが、数年の時を経て、勇気を出して再び読み返してみると…1回目の時には全く気付かなかった馬村フラグがわりと早い段階からちらほらと!馬村、めちゃくちゃいい男なんですよね。もはや当て馬キャラでは絶対ない。かと言って先生が当て馬でも決してない。すずめにとって先生は、ひるなかの流星=たった一度だけ見た儚い一瞬の奇跡のようなきらめき。馬村は昼日中の星=見えなくても確かにいつもそこにある星。馬村の隣にいるすずめはとても自然体で、2回目を読んだ今は、すずめの選択は間違っていないと心から思えるけど、やっぱり先生の事を思うと切なくて涙が出ます。大人だし、教師だし、感情だけで突っ走れなくて当然ですよね。最後の病院でのすずめへの告白は何度読んでも号泣してしまいます。切な過ぎる!!こんなダブルヒーロー反則でしょ!!全編通して感情描写が丁寧でとても深い。1回目読んだ時は最終巻の流れは完全に先生に向いているように感じていたけど、「大好きだった人を過去にするには時間が必要だった」になるほどなぁ〜と納得でき、今は1回目のショックが嘘のようにこの結末がすんなり腑に落ちています。絵も本当に素敵で、大大大大大好きな作品です。