お伽噺は泡と消え
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お伽噺は泡と消え

じゃのめ

リアルなようでお伽噺のようなお話

2022年9月11日
表紙とタイトルに惹かれました!
なんとも独特の、味のある色気のある絵を描かれる作者様。
タイトル通り、『人魚姫』がモチーフになってます。

ヤクザの息子・朱巳とラーメン屋店長の丘。高校時代からの親友で、卒業の時からセ フレを続けている。
「もうやめないと」と思いつつ、きっかけも掴めず、朱巳を手放せない丘。
対する朱巳は、めっちゃクールでチャラそうに見えて(あの髪型似合う人限られるし!色気ダダ漏れだし!)時折見せる丘への執着。
(意外にも中身は乙女なとこがっ!)

過去の話を間間に織り交ぜつつ、描かれる2人の心理描写。
わー!これはこれは、大好きなすれ違いー?!

そんな2人の当て馬ならぬ、均衡を崩した…いやいや蝶番的役割を果たしたのが、同級生の駿河。
明るくチャラいキャラといい、君には功労賞を授けよう!

現実的な話と思って読み進めていたけど、最後は一歩を踏み出せない臆病な気持ちも、雁字搦めな家や運命への諦めの気持ちも、泡となって。
お伽噺のようにハッピーエンドの2人でした。
いや、ここからやっと2人のストーリーの始まり始まりなんですよね。
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