秘密基地に愛人
」のレビュー

秘密基地に愛人

内海ロング

ネタバレなし推奨です

ネタバレ
2022年9月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ これから読もうと思ってる方はネタバレは見ずに読むことをオススメします。一応このレビューもあらすじで分かること以外の直接的な言及は避けます。

冒頭から一気に引き込まれました。
覇気がなくぼんやり教師をしていた哲二の元に届いた送り主不明の秘密基地への招待状。秘密基地のことを知っているのはたった一人。不審に思って訪ねてみると見知らぬ青年がいてという始まりの本作。
始まりから不思議な雰囲気で手紙の送り主の目的も正体も分からないのでぐんぐん読み進めてしまいます。

不思議だけど複雑すぎず伏線を張りすぎず読みやすいです。
そしてハッピーエンドなのにとても切ない。きっと手紙が2人を引き寄せてマンボウ先生なんて呼ばれていた無気力な哲二にまた生きる気力を取り戻させたと思うけど、光太が残した思いを込めた精一杯のラブレターに胸が詰まりました。
周りを変えることは難しくても自分が変わることは簡単に出来る。やる気を出した哲二はいい先生になるでしょう。

あ~もっと色々書きたいけど何を書いてもネタバレになってしまう笑
表題作のみ232P、えちは少ないです。切ないけど明るい作品なので全方向にオススメしたい一冊でした。何度も読み返します。よき。
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