の、ような。
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の、ような。

麻生海

素敵な家族

ネタバレ
2022年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 不慮の事故で両親を亡くした
中学2年生の冬真クンと5歳(年長さん)の春陽クンの
引き取り先について
お葬式の間に親戚が話し合っているのを
聞いていた愁人サンは
それぞれの家庭に事情があるの仕方ないにせよ
冬真クンと春陽クンの聞こえる所で
話しているにも関わらず
たらい回しというか押し付け合っているというか…
終いには「一人なら」と
兄弟が離れ離れになってしまいそうになっているのに
我慢できずに思わず
「ウチに来る?」と愁人サンは二人に声をかけ
恋人の希夏帆サン(作家)との同棲中の家に引き取り
二人で協力しながら育てる事にしたところから
話はスタートしています

愁人サンは冬真クンと春陽クンの
両親の(母方の祖母のお姉さん息子つまり)従兄弟

四人で生活し始めるにあたってルールを作ったり
希夏帆サンは(多少)時間の自由が効くとは言え
自分の時間が削られ仕事が思いの外進まず四苦八苦

でも冬真クンも春陽クンも良い子で
言わなくてもお手伝いをしてくれたり
その事で愁人サンも刺激されたのか
家事を手伝ってくれて
希夏帆サンを助けてくれるようになり
四人で仲睦まじく生活をしています

冬真クンも春陽も転校(転園)したのですが
問題なく友人を作れて
楽しく学生(園児)生活を送れているようで
希夏帆サンも愁人サンも一安心

ただ
冬真クンの転校先でクラスメイトで仲良くなった
みっちゃん(栢沼圭クン)に
実は冬真クンの両親を轢いた
相手の息子と打ち明けられ謝辞を伝えられます

多くの場合その時にとる行動は
相手を許せなくて避けてしまうように思うのですが
冬真クンは「栢沼は悪くない」と
今までどおり仲良く付き合う事を選択したのが
素晴らしいと…誰にでもできる事じゃ無いと
感心したと同時に
ご両親の愛をたくさん受け良い教育方針の元
成長してきたのだろうなぁと感じました

それから
希夏帆サンは子育てした事は無いのに
春陽クンの体調の変化や急病でも慌てず対応して
もしかしたら
歳の離れた弟(妹)でもいるのかな?と思ったり
また
幼稚園の保護者や園児に対し
理不尽な事を注意するのですが
その注意の仕方が良くてスッキリするんです
それは希夏帆サンの中に揺るぎないもの
芯が一本通っているからなんだろうなぁと
感じています


この先
四人の生活と子供達の成長を楽しみにしています
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