このレビューはネタバレを含みます▼
作家さんのイメージは正直「オヤジ受」的なものだったのですが、今回の作品にはソレはありません(^^;至って真面目な家族BLでした。でもエロ度はあります♪
妹を亡くした慧と、兄を亡くした芳彦が、その2人の忘れ形見でもある息子:天(そら)を一緒に育てていくという、ちょっと不思議な関係のお話しなんですが、それによって今まで割と冷めた人間だった慧の心も育ってゆき、人に頼る事や、支えてくれる人が居てくれることの有難さ、そして何より「愛情」というものまで芽生えて、人間的に丸く強くなってゆく様が見てとれて、じんわり感動✨な作品になっています。
いつも優しい年下の芳彦も、実は色々と問題を抱えていて・・・そう、皆それなりに色々あって生きてます。なんかリアルなんですよね。フワフワした内容じゃないからこそ、余計に今ある幸せがホンモノのようで、だからこそ涙してしまうんです。
家族BLって、子供中心になりがちなんですが、あくまで子供はサブ・・2人の心情をメインに描いています。そこに関わる人たちのプラスアルファもあるので、とても繊細な内容になっているんです。
エロ度もあるけど、それだけじゃない、様々な立場の人達の心理描写が描かれていて、しかも偽善的でもない。それがリアルに感じられました。
ファンタジーな萌えキュンBLも好きですが、こういう重みを感じる作品もいいですよね・・・(^^